住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を簡単に整理
住宅ローンを利用する際に知りたい、”住宅ローン控除”
住宅ローン控除は、住宅ローン残高などに応じて税負担が軽くなる制度ですが、適用要件と提出書類が多く、ここでつまずきやすいのが実情です。
はじめに
- 本記事では「迷いやすいポイント」と「必要書類の実務」を中心に整理します。
- 補助金・自治体制度は年度で変わるため、申請前に必ず公式ページで最新要件を確認します。
出典(国税庁):
住宅ローン控除を受ける方へ(確定申告特集)
1. 住宅ローン控除って何?
住宅ローン控除は、一定の要件を満たす住宅の取得等をした場合に、税額が控除される制度です。
細かい適用条件は「新築/中古」「認定住宅かどうか」「入居時期」などで分かれます。
2. まず確認する3つ
- いつ入居する予定か(入居年で要件・提出書類が変わり得ます)
- 新築か中古か(中古は追加で要件・書類が増えるケースがあります)
- 省エネ性能の区分(省エネ基準適合/ZEH水準/長期優良など)
ワンポイント
- 「控除を使う/使わない」だけでなく、省エネ証明を取れる物件かまで見通します。
- 中古は、図面・仕様資料の有無で「証明の難易度」が大きく変わります。
国土交通省は、入居年などに応じて省エネ基準への適合が必要になる点や、申請時の提出書類をまとめています。
出典(国交省):
住宅ローン減税(省エネ要件・提出書類)
3. 初年度は確定申告が基本(2年目以降は年末調整のケースも)
会社員の方でも、初年度は確定申告が必要になるのが一般的です。2年目以降は勤務先の年末調整で手続きできる場合があります(状況により異なります)。
4. 確定申告で「よく必要になる書類」
国税庁の案内では、確定申告の際に必要な書類として、次のような書類が挙げられています。
- 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
- 住宅ローンの年末残高等証明書
- 登記事項証明書
- 売買契約書(または請負契約書)の写し
- 源泉徴収票(給与所得者の場合)
出典(国税庁):
マイホームを持ったとき(必要書類の例)
5. 省エネ性能の「証明書」が必要になるケース
近年は、住宅ローン控除の手続きで省エネ性能を証する書類が必要になるケースがあります。
国税庁の資料では、住宅の区分に応じて、住宅省エネルギー性能証明書や建設住宅性能評価書等が例示されています。
出典(国税庁PDF):
マイホームを持ったとき(証明書の扱いが載っている資料)
ポイント:ここで手戻りが起きやすい
- 中古住宅で、図面や仕様資料が不足していて「省エネ証明が用意できない」
- 契約後に「やっぱり控除を最大化したい」となり、性能区分の確認が遅れる
購入検討の早い段階で「取れる書類/取れない書類」を整理するのが安全です。
6. 住宅ローン控除“以外”に、買う方が使える制度(税の軽減・補助金・自治体支援)
「住宅ローン控除」以外にも、購入時に使える制度があります。ここは税の軽減(全国共通/県税)と、補助金(国・自治体)を分けて把握すると分かりやすいです。
6-1. 全国でよく使われる「税の優遇」
(A)直系尊属からの住宅取得等資金の贈与:非課税枠
親・祖父母からの資金援助を受ける場合、一定要件を満たすと贈与税の非課税枠が使えることがあります。
省エネ等住宅かどうかで非課税限度額が変わるため、ここも「性能証明」と相性が良い論点です。
出典(国税庁):
No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税
(B)登録免許税:登記の税率が軽減されることがある
購入時の登記(保存・移転など)に、住宅用家屋としての軽減税率が適用できるケースがあります。
物件の床面積など条件があるため、登記前に司法書士と要件確認して進めます。
出典(国税庁PDF/法務局案内):
登録免許税の税率の軽減措置(国税庁)
登録免許税に関するお知らせ(法務局)
(C)印紙税:売買契約書・請負契約書の軽減措置
契約書に貼る印紙税は、期間限定の軽減措置が案内されています。契約金額・作成年月日の条件があるので、契約書を作成するタイミングで確認します。
出典(国税庁):
不動産売買契約書の印紙税の軽減措置
6-2. 山梨県:不動産取得税(県税)の軽減
不動産取得税は県税で、新築・中古(耐震)などの条件に応じて特例控除や減額措置が案内されています。
「取得後いつまでに何を提出するか」が重要になるため、購入後の動線として先に把握します。
出典(山梨県):
山梨県 不動産取得税
6-3. 北杜市:購入・定住に関する補助(該当する世帯は強い)
(A)北杜市 子育て応援マイホーム補助金
子育て世帯・若者世帯など条件に該当する場合、市内の新築/建売/中古や土地取得に補助がある制度です。
床面積要件(例:50㎡以上)など条件があるため、物件選びの早い段階で照合します。
出典(北杜市):
北杜市子育て応援マイホーム補助金
(B)北杜市 空き家バンク関係の補助(リフォーム等)
空き家バンク利用者を対象に、リフォーム等への補助が用意されています。
申請前に着手したものは対象外など運用上の注意があるため、契約・工事の前に制度確認が必須です。
出典(北杜市):
補助金について(空き家バンク関係)
(C)北杜市 やまなしKAITEKI住宅普及促進事業費補助金
「やまなしKAITEKI住宅」の認定内容等に応じて補助がある制度です。申請期限・認定通知日からの期限など、条件が細かいので早めに確認します。
出典(北杜市):
北杜市やまなしKAITEKI住宅普及促進事業費補助金について
6-4. 国の補助金(年度で変動/予算上限で終了)
国の補助金は「年度」「予算上限」で受付が終了します。検討しているなら、契約・着工前に対象要件と申請フローを確認します。
また、同じ住宅について国費が重複する補助は不可など、併用ルールが明記されています。
ポイント:制度は「申請タイミング」で失敗しやすい
- 補助金は「契約前」「着工前」など条件が付くことが多く、後からの申請は通りません。
- 国の補助は予算上限で締切になるため、検討段階で“使える前提”にしすぎない運用が安全です。
- 自治体補助は国費が充当されていないものに限り併用できる場合があります。必ず要項で確認します。
7. FAQ
Q1. 住宅ローン控除を使うには、まず何を確認すればいい?
入居予定年、新築/中古、住宅の性能区分(省エネ・認定の有無)を先に整理すると、要件確認と必要書類の見通しが立ちます。
Q2. 必要書類はどこで確認できる?
国税庁の「住宅ローン控除」ページと、国交省の「住宅ローン減税(省エネ要件・提出書類)」が出典情報として整理されています。
Q3. 北杜市の補助金や国の補助金も一緒に使える?
制度ごとに併用ルールがあります。国の補助は同一住宅への重複制限が明記されているため、対象制度の要項で確認し、自治体制度は国費充当の有無も含めて確認します。
8. まとめ:住宅ローン控除は「入居年」「新築/中古」「性能区分」「必要書類」で決まる
住宅ローン控除は、制度の入口を間違えると後から修正が難しいことがあります。
また、購入時に使える制度は住宅ローン控除だけではなく、贈与の非課税、登記・印紙の軽減、県税(不動産取得税)の軽減、自治体補助・国の補助金など幅があります。
当社では、購入検討の早い段階で「性能書類が用意できるか」「確定申告で迷いそうな書類は何か」に加えて、該当する支援制度まで整理して進めます。